会社員の副業 確定申告のやり方|いくらから必要?元経理が手順を解説

会社員の副業 確定申告のやり方 副業の税金

※本記事にはプロモーション(広告)が含まれています。

「副業の確定申告は難しそう」「少しの金額なら申告しなくても大丈夫」と思っていませんか? 結論からいうと、会社員の副業は、所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要です。手順さえわかれば、自宅のパソコンやスマホから申告できます。

私は以前、経理の実務を22年経験し、今も家族の事業の申告で「やよいの青色申告 オンライン」を6年使っています。この記事では、その経験もふまえて、会社員の副業の確定申告を国税庁の公式情報をもとにまとめます。

この記事でわかること

  • 確定申告が必要になる金額(「20万円」の正しい数え方)
  • 申告の前にそろえるもの
  • 国税庁の作成コーナーと会計ソフト、どちらを使えばよいか
  • 申告の5つのステップと、つまずきやすいポイント

結論:副業の所得が年間20万円を超えたら確定申告が必要

本業の会社で年末調整を受けている会社員の場合、副業などの所得の合計が年間20万円を超えると、所得税の確定申告が必要です(参考:国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人)。

会社の年末調整は本業の給与だけが対象です。副業の分は、自分で確定申告をしなければ税金の計算に入りません。

「20万円」は売上ではなく「所得」の合計で判定する

判定に使うのは、副業の売上(収入)から必要経費を引いた「所得」です。

所得 = 収入(売上) - 必要経費

例 収入 経費 所得 確定申告
Aさん 25万円 8万円 17万円 原則不要(住民税の申告は必要)
Bさん 30万円 5万円 25万円 必要

20万円は副業1つごとではなく、給与以外の所得の合計で判定します。たとえばWebライティングで12万円、フリマアプリでの継続的な販売で10万円の所得があれば、合計22万円なので確定申告が必要です。どんな支出が経費になるかは副業の経費にできるもの一覧、ポイ活のポイントの扱いはポイ活は副業になる?で解説しています。

副業の所得は多くの場合「雑所得」

会社員の副業の所得は、多くの場合「雑所得」に分類されます。国税庁も、副業にかかる収入の例として原稿料などを挙げています(参考:国税庁 No.1500 雑所得)。規模が大きく事業として営んでいる場合は「事業所得」になることもありますが、始めたばかりの副業なら、まずは雑所得として考えるのが一般的です。

20万円以下でも確定申告が必要になるケース

副業の所得が20万円以下でも、次のような理由で確定申告をする場合は、副業の所得も含めて申告しなければなりません。

  • 医療費控除を受けたい
  • 住宅ローン控除の1年目
  • ふるさと納税でワンストップ特例を使わず、確定申告で寄附金控除を受ける

確定申告の期間と提出方法

  • 申告期間:原則として、副業をした年の翌年2月16日から3月15日まで(2026年分は、2027年2月16日(火)〜3月15日(月)の予定)
  • 納付期限:原則として3月15日
  • 提出方法:e-Tax(インターネット)、郵送、税務署への持参

(参考:国税庁 No.2020 確定申告)

確定申告の前にそろえるもの

  • 本業の源泉徴収票(年末調整のあと、12月〜1月ごろに会社から受け取ります)
  • 副業の収入がわかるもの(報酬の明細、支払調書、振込の記録など)
  • 副業の経費がわかるもの(領収書、レシート、クレジットカードの明細など)
  • マイナンバーカード(e-Taxで提出する場合。郵送・持参の場合はマイナンバーがわかる書類と本人確認書類)
  • 控除を受ける場合の書類(医療費の明細、ふるさと納税の寄附金受領証明書など)

源泉徴収票は、申告書を作るときに金額を入力するために使います。申告書への添付は不要ですが、手元に用意しておきましょう。

申告書の作り方は2通り|作成コーナーと会計ソフト

申告書を作る方法は、大きく分けて2つあります。どちらが合うかは、副業の取引の多さと申告の種類で決まります。

国税庁の確定申告書等作成コーナー 会計ソフト(やよい、マネーフォワードなど)
費用 無料 無料プラン・有料プランがある(料金は各公式サイトで確認)
できること 画面の質問に答えて申告書を作り、e-Taxで提出 日々の取引を記帳し、帳簿・決算書・申告書まで作成
向いている人 副業の取引が少なく、雑所得として申告する人 取引が多い人、事業所得・青色申告を考えている人
注意点 1年分の収入・経費の集計は自分で行う 最初に科目や口座などの設定が必要

経理の仕事をしてきた立場からの目安としては、副業の取引が月に数件程度で雑所得として申告するなら、国税庁の作成コーナーで十分です。一方で、取引が多い人や、将来的に事業所得として青色申告を考えている人は、日々の記帳ができる会計ソフトを使うほうが、申告の時期にあわてずに済みます。

私がやよいの青色申告を6年使ってみて

私は家族の事業の申告で、やよいの青色申告 オンライン(ベーシックプラン)を6年使っています。良いと感じているのは、操作が単純明快で、やることが順番に並んでいるところです。確定申告のメニューを開くと、次のように手順が上から並んでいるので、迷わずに進められます。

やよいの青色申告オンラインの確定申告の手順画面(Step1 減価償却費の計算、Step2 青色申告決算書の作成)
やよいの青色申告 オンラインの「確定申告の手順」画面(私の利用画面)
  1. 減価償却費の計算
  2. 青色申告決算書の作成
  3. 確定申告書の作成
  4. 電子申告(e-Tax)

一方で、使いにくいと感じているのは、取引を1件ずつ入力していく手間です。やよいには、銀行の明細やレシートを取り込んで登録できる機能(スマート取引取込)もあるので、これから試してみたいと考えています。

なお、上の4つのステップは青色申告(事業所得など)の流れです。会社員の副業を雑所得として申告する場合は、決算書の作成は不要です。

PR

取引が多くて記帳から始めたい方は、私が6年使っているやよいの青色申告オンラインを検討してみてください。白色申告の方はやよいの白色申告オンラインがあり、公式サイトによると無料で使えるプランもあります。料金とプランの内容は公式サイトで確認できます。

確定申告のやり方|5つのステップ(作成コーナーの場合)

ステップ1:副業の所得を計算する

1年間(1月1日〜12月31日)の副業の収入を合計し、そこから必要経費を引いて所得を出します。この時点で20万円を超えているかどうかを確認しましょう。

ステップ2:確定申告書等作成コーナーを開く

国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスし、所得税の申告書の作成を選びます。提出方法(e-Taxか、印刷して郵送・持参か)を最初に選ぶ流れになっています。

ステップ3:本業の給与を入力する

源泉徴収票を見ながら、支払金額・源泉徴収税額・社会保険料などを入力します。年末調整で受けた生命保険料控除などもここで反映されます。

ステップ4:副業の収入と経費を入力する

副業の所得を雑所得(業務)などの欄に入力します。収入金額と必要経費を入れると所得が計算されます。医療費控除などを受ける場合は、続けて控除の情報も入力します。

ステップ5:住民税の納付方法を選んで提出・納付する

申告書の第二表には、住民税に関する欄があります。副業分の住民税を給与天引きではなく自分で納付(普通徴収)したい場合は、ここで「自分で納付」を選びます。選び方と、選んでも普通徴収にならないケースは副業の住民税を「自分で納付(普通徴収)」にするやり方で解説しています。

入力が終わったらe-Taxで送信するか、印刷して税務署に郵送・持参します。追加で納める所得税がある場合は、期限までに口座振替やクレジットカード、コンビニなどで納付します。

経理22年の経験から|副業の申告でつまずきやすい3つのポイント

  1. 収入を「振込額」で計算してしまう:クラウドソーシングなどで手数料が差し引かれて振り込まれる場合、収入は手数料を引く前の金額、手数料は経費として記録します。振込額だけで計算すると、収入も経費も合わなくなります。
  2. 源泉徴収された税金を入力し忘れる:原稿料などは、報酬から所得税が差し引かれて支払われていることがあります。明細や支払調書で差し引かれた税額を確認し、申告書に入力しましょう。入力すると、納めすぎた分が精算されます。
  3. 1年分の領収書を最後にまとめて探す:申告の時期にまとめて集めると、抜け漏れが起きやすくなります。月に1回、収入と経費を記録する日を決めておくだけで、申告がぐっと楽になります。

確定申告で一番大変なのは、申告書を作ることより、1年分の収入と経費を後から集めることです。

PR

記録を自動化したい方は、銀行口座やクレジットカードと連携できるマネーフォワード クラウド確定申告という選択肢もあります(私は使ったことがないため、機能や料金は公式サイトでご確認ください)。

確定申告をしないとどうなる?

確定申告が必要なのに申告しなかった場合、後から税務署の指摘を受けると、本来の税金に加えて無申告加算税や延滞税がかかることがあります。また、副業分の所得が住民税にも反映されないため、住民税も後から追加で納めることになります。

「少額だからバレない」と考えて申告しないのは、会社に知られるかどうか以前に税金のルール違反です。期限内に正しく申告するのが一番安全です。

よくある質問

Q. 会計ソフトは必ず必要ですか?

A. 必須ではありません。副業の取引が少なく雑所得として申告するなら、国税庁の確定申告書等作成コーナーだけで申告できます。取引が多い場合や、青色申告を考えている場合は、会計ソフトがあると便利です。

Q. 副業が赤字のときも確定申告は必要ですか?

A. 副業の所得が赤字(0円以下)なら、20万円を超えないため、副業を理由とした確定申告は原則不要です。ただし、医療費控除などで確定申告をする場合の扱いや、住民税の申告が必要かどうかは状況によって異なるため、税務署やお住まいの市区町村に確認しましょう。

Q. 確定申告をしたら住民税の申告もしないといけませんか?

A. 所得税の確定申告をすれば、その内容が市区町村に伝わるため、住民税の申告を別に行う必要は原則ありません。

Q. 期限を過ぎてしまったらどうすればいいですか?

A. 気づいた時点で、できるだけ早く申告しましょう。期限後でも申告はできます。早く自分から申告するほど、加算される税金が軽くなる場合があります。

まとめ|記録さえあれば確定申告は難しくない

  • 会社員の副業は、所得(収入-経費)が年間20万円を超えたら確定申告が必要
  • 20万円は副業ごとではなく、給与以外の所得の合計で判定する
  • 20万円以下でも、医療費控除などで確定申告するなら副業の所得も含める
  • 取引が少ない雑所得なら国税庁の作成コーナーで十分。取引が多い人や青色申告を考える人は会計ソフト
  • 住民税を自分で納付したい場合は、第二表で「自分で納付」を選ぶ

副業を始めたら、まずは毎月の記録を習慣にしましょう。

※本記事は2026年10月時点の国税庁の公開情報(令和8年4月1日現在法令等)をもとに作成しています。2026年分の申告期間は暦にもとづく予定で、国税庁の発表をご確認ください。個別の状況については、税務署・税理士にご相談ください。

タイトルとURLをコピーしました